著作権保護期間を巡る動き 2007.10 | |
昨今、「クリエーターの創作意欲を高めるために、著作権保護期間を欧米なみの70年にすべき」との主張と、それに対して「無闇に保護期間を伸ばしても、文化の発展にはつながらない」との意見を提示する集団も組織されてきています。 前者の主張は「創作者が魂を込めて作り上げたもの(著作物)の権利が50年で失われること」への危惧や、欧米各国の保護期間70年間と足並みを揃えること、また日本が“知材立国”を図っていくなかで、著作物の法的な立場を強くすべき」といった主張がなされています。 一方それに対する見解は、そもそも著作権法は、創作物が社会全体の公有財になることを前提としていることを重視し、「自分がこの世を去って70年後まで孫に印税が入ることが、本当に創作意欲をかき立てるのか」「むしろ多くの作家・作品が、その死後に自由に作品を使えない間に人々から忘却されてしまう」といった主張が挙げられています。 これらの動向は、本づくりにかかわるすべて人々にとって重要な課題となってきそうです。
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